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2019 / 10
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メルちゃん
【Harmonia Mundi HMM902299】
シューベルト さすらい人幻想曲(グラーフ・1828年)
ショパン 12の練習曲集 Op.10 (エラール・1837年)
リスト ドン・ジョヴァンニの回想(ベーゼンドルファー:)
ストラヴィンスキー: ペトルーシュカの3章(スタインウェイ:)

アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)


メルニコフによる4人の作曲家の作品が作られた時期
のピアノを使ってユニークな録音を行いました。
フォルテピアノといえば印象としてなにやらペンペンいうような
印象をもっていましたが、このグラーフピアノは違います。
弾く人が違うからでしょうか、ダイナミクスといい、
音色の変化といい「さすらい人」ってこういう曲だったんだ(!)
と納得しました。ショパンのエチュードの堀の深さ、
特にダイナミックな12曲目の「革命」あたりでは金縛りにあいます。
リストの超難曲、そしてペトルーシュカ。ベーゼンも
スタインウェイも現代の楽器を想起させてくれますが、
なにしろこれらの超絶技巧を「ピース」として弾きこなした
メルニコフに脱帽です。この人、欠けているものがあるとすると
しみじみとした情感くらいかもしれません。それにしても凄い演奏です。






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カペル
【Marston 53021-2】
ウィリアム・カペル 放送およびコンサート録音(1944-52)
バッハ、モーツァルト、ショスタコーヴィチ
+シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44

1953年、飛行機事故で31歳の生涯を閉じたカペル。
アメリカでもっとも期待されていたピアニスト。
最も困難な時代にその最盛期を迎えた人といえば
1950年に亡くなったリパッティを思い浮かべる。
そのカペルの録音はVictorに多くは遺されているが、
未発表の録音がマーストンの見事な音質でよみがえっています。
冒頭、1947年3月21日のカーネギーホール。
バッハの組曲もこの時代のことを考えるなら、
十分に咀嚼された演奏だし、モーツァルトも見事。
様式感はしっかりとフォーカスされています。
ドビュッシーの「子供の領分」なんかも持っているものが
違うのを実感しました。そして室内楽、唯一(と思われる)
シューマンの五重奏曲が入っているのが嬉しい誤算。
タッチの瑞々しさ、躍動するリズムが曲にマッチしていていて
ピアノパートとしてはとてもいいけれど、弦楽四重奏に
エスプレッシーヴォが不足している感じがします。

(特別寄稿:JN)




ペトロフ
【OLYMIPIA】
ニコライ・ペトロフ アンコール

1.ウェーバー:ピアノ・ソナタ第1番調 Op.ハ長24 から 第4楽章
2.J・S・バッハ:マイラ・ヘス編曲/主よ、人の望みの喜びよ
3.クープラン:キタイロンの鐘
4.シューマン:ロマンス 嬰ホ長調
5.6.シューマン:パガニーニの奇想曲による練習曲 Op.3 から 2曲
7.8.ドビュッシー:前奏曲集第2巻より「月の光が注ぐテラス」、
「妖精たちは艶やかな舞姫」
9.サン=サーンス:レオポルト・ゴドフスキー編曲/
白鳥(「動物の謝肉祭」から)
10.メンデルスゾーン:スケルツォ 幻想曲より
11.ラヴェル:水の戯れ
12.ドビュッシー:前奏曲集第2巻より「花火」
13.ラヴェル:オペラ「子供と魔法」より「5時のフォックストロット」
14.ドビュッシー:前奏曲集第1巻より「西風の見たもの」
15.ラフマニノフ:ヴォカリーズ
16.プレヴィン:「インヴィジブル・ジャズ・ドラマー」より前奏曲
17.シュルホフ:タンゴ
18.シチェドリン:コラージュ・トッカータ
19.ヒナステラ:3つのアルゼンチン舞曲より「粋な娘の踊り」
20.プーランク:無窮動
21.カプースチン:間奏
22.ウェーバー:ピアノ・ソナタ第1番調 Op.ハ長24 から 第4楽章


とりあえず、このCDの曲目をすべて並べてみました。バッハから
カプスーチンまで多種多様、国であれ、時代であれとにかく凡百の
ピアノ弾きではとても考えもつかないようなアンコール曲が並びます。
一つ一つに拍手があるところを見ると、これがライブ。
1966年のチャイコフスキーコンクールで本命視されていたのに
故障でこれを回避。ピンチヒッターのグレゴリー・ソコロフ(16歳)が
優勝したことはあまりに有名ですが、国家の威信をかけたコンクールを
回避してしまった代償はきっと大きかったに違いありません。
1964年のウェーバーのは最後の1971年のでもとりあげており、
前者はチャイコンの2年前、そしてました。凄いプレスト、
そしてダイナミクス。ロシアンスクールの筆頭だけに
その切れ味は抜群です。このほかにも凄いピアニストが
いくらでも輩出しているロシア。音楽の在り方、生活と音楽との
かかわり方が私達とはきっと違うのでしょう。
どれもがすごいのですが、中でもサン=サーンスの
ゴドフスキ―による「白鳥」をこれほど美しく
、そして音楽的なものを引き出した演奏は他には知りませんでした。
ヴィルティオーゾの世界は縁のないものだけど、
それを楽しむ側にいるのも音楽の一興でしょう。



ボロディンQ
【Melodiya 0743214071120】
ショスタコーヴィチ 弦楽四重奏曲全集+ピアノ五重奏曲
ボロディン四重奏団 スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)

ライヴ・イマジン43のプログラムの最初を飾るのが
弦楽四重奏曲第1番です。自らが「春の曲」と呼んだだけあって
瑞々しい感性と北国の春の歓びを素直に、
ストレートに表現しています。ただ第1番といってもすでに
第5交響曲を発表した後のことであり、作曲技巧に稚拙なものが
あるわけもなく大変な傑作に仕上がっています。
ボロディン四重奏団の演奏は万人が認めるものながら、
ショスタコーヴィチと縁の深かったベートーヴェン四重奏団ほど
思い入れが強くない分、よく言えば一般的、悪く言うなら
踏み込みが甘いのかもしれません。
それにしてもファースト・ヴァイオリン、コペルマンの
滴るような美音には魅せられます。
初代ドゥビンスキーも良かったのですが、コペルマンは特別です。
おまけに入っているリヒテルとの五重奏曲のライヴは
テンポが遅すぎで好きではありません。
こちらも世評の高いものですが、
どうにもついていけないものがあります。

(特別寄稿・J.N)

タコのライトミュージック
【SONY SICC1939】
アンドレ・コステラネッツ プレイズ 
ライト・ミュージック・オブ・ショスタコーヴィチ

バレエ組曲、馬あぶ組曲、黄金時代などより
ピアノ協奏曲第1番 ハ短調 Op.35

アンドレ・コステラネッツ指揮 彼の楽団
アンドレ・プレヴィン(ピアノ)
レナード・バーンスタイン指揮 
ニューヨーク・フィルハーモニック


コステラネッツはアメリカでかなり成功した指揮者で
彼のオーケストラの主体がどこの楽団の物かはわからないが、
高水準で、特に金管楽器の実力は相当なもの。
この楽団を率いていわゆるライト・クラシックという路線を
掘り起こした一人、と言ってもいい。
その線上にこのショスタコがあって、この多重人格の作曲家の
もう一つの顔をこれほど明快に描いた演奏はそうはありません。
一方でもっとポップなパーシー・フェース楽団、
古くはグレン・ミラー楽団もあったしどれもが楽しく
これぞアメリカ文化と振り返ることもできます。
我が国ではクラシック音楽にいびつなステータスを与えていたため
ほとんど無視され続けましたが、生き生きとした響きと
心の琴線のくすぐり方は音楽共通の表現だし、
日本の音楽家たちに不足しているものの一つだと思います。

(特別寄稿 J.N)



yatchan2003

Author:yatchan2003
2003年から活動開始。
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