2011/08/21 22:40:48


ファリャ作曲 コンチェルト【協奏曲】
この作品の正式な題名は「チェンバロ、フルート、オーボエ、
クラリネット、ヴァイオリンとチェロのための協奏曲」。
チェンバロ奏者のワンダ・ランドフスカの委嘱により
1926年に完成されました。第1楽章 アレグロ第2楽章 レント
第3楽章 ヴィヴァーチェ の3楽章の構成で、演奏時間は約12分。
ラヴェルは第2楽章を絶賛したそうです。
ファリャといえば、「三角帽子」「恋は魔術師」などが有名ですが、
6人の独奏者による室内楽編成のこんな名曲も書いています。
これは内輪の発表会で演奏しました。ランドフスカのチェンバロは
「モダン・チェンバロ」と呼ばれてプレイエル社が制作したもので、
鋼鉄のフレームを持ち、クレッシェンドもデクレッシェンドもできる
巨大なもので、今の価値観からするとモンスターでした。
逆に鋼鉄の弦をはじく響きを別にすると、ピアノで弾くことも
十分可能と判断しました。ちょうど1グループの持ち時間は15分、
その時ヴィオラ奏者がいなかったし、オーボエ奏者がいた
ということもあり条件にピッタリでした。
スペイン風舞曲を活かしたリズミカルな曲想は、とても難しく、
指揮者がいないこともあって、各人が疑心暗鬼状態。
次々と拍子が変わり、音を出すより休みを数えるのが大変。
誰かが間違うと共倒れ状態が続き、本番を目前にしてようやく
通しで演奏できた、というくらいの難曲でした。
皆の気迫が伝わったのか、演奏後には大喝采、
達成感もひとしおでした。
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