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2011 / 07
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リヒテル
【ポリドール POCL-1269 】
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)

リヒテルは苦手なピアニストの一人。むらっけがあったり
アマチュアっぽさもあったりして世間の評価がそのまま
受け入れられませんでした。ただこのブラームスの初期のソナタ
だけは脱帽もので、こういうのを聴くとブラームスは男性に
任せようという気分になってしまいます。力強さ、繊細さ、
構成力、推進力とリヒテル特有の凶暴さが混然一体となった
悠揚として迫らぬ演奏です。まだ二十歳そこそこのブラームスは
ヨアヒムに連れられてシューマン夫妻を訪問しました。その時に
シューマンをして「天才だ!」と言わしめた第一ソナタ。
きっとこんなふうに演奏をしたんだろうなと想いを馳せました。

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イマジン8
アーカイヴ13 2009.4.25
ライヴ・イマジン8  杉並公会堂グランサロン

1月の特別公演の余韻が消えかけた春、いつもの杉並公会堂で
発表会形式の「ライヴ・イマジン8」を開催しました。
クラリネット・トリオ2組、フルートトリオ1組、
ヴィオラ無伴奏というプログラム。私達の演奏したフォーレの
三重奏曲 ニ短調 Op.120はヴァイオリン、チェロ、ピアノの
編成で演奏されることが多いですが、最初作曲者は、
ヴァイオリンではなく、クラリネットで構想していたようです。
何故、それが変更されたのでしょう?ブラームスのように
身近に優れたクラリネット奏者がいなかったのかも?と
想像をめぐらせました。第1楽章の陰影のある旋律は
クラリネットの音色が映えます。第2楽章は1984年のフランス映画「田舎の日曜日」にも使われた、たおやかでノスタルジックな感じ。映像の美しさを彷彿とさせます。
火花を散らすような急速な第3楽章は、息もつかせずに疾風
のように通り過ぎます。全体がシンプルな作りの中に粋を
凝縮させたような優れた作品だと思います。1月の特別公演で
演奏した「優しき歌」と同じく1923年に公開初演されたことも、
嬉しい偶然です。


マー君のショパン
Sony Classical SK53112 】
ヨーヨー・マ(チェロ)エマニュエル・アックス(ピアノ)

私のマー君は、東北「楽天」のピッチャーではなくて、
チェロ弾きです。天才チェリストとして一世を風靡し、
この録音が行われた頃は向かうところ敵なしで、その演奏は
理性と情熱がバランスされ、フレージングの美しさはそれ以前の
チェリストから聴くことのできないものでした。
その後興味の対象がクラシック音楽から外へとひろがり、
ピアソラのリベルタンゴでまたまた一大ブーム。それは昨日の
ように、しかしこれはもううかれこれ10年以上も前のこと。
ショパンのチェロソナタはピアニストにとって弾くだけでも
大変な曲です。その意味ではラフマニノフのソナタと双璧です。
逆にピアニストで評価が決まることにもなり、アックスのピアノは
申し分がありません。そしてアンコールでもよく取り上げられる
3楽章にはまさにヨーヨーマの美質が昇華したような、
まさに「泣ける」音楽になっています。

仮面プログラム
アーカイヴ12 2009.1.24
ライヴ・イマジン7 特別公演「仮面舞踏会」
すみだトリフォニー小ホール

この公演について少しずつお伝えしてきました。
第3回目(最終回)です。

3-曲目・本番当日
この公演の曲目は、どれも秀作でありながらも
演奏される機会の滅多にない選りすぐりのものばかり。
ご縁あってご招待したプロの編曲者方にも「よくぞここまで」と
言わしめた選曲でした。一期一会を痛感させる「特別公演」の
名に恥じない絶妙なプログラミングは自慢です。

1.ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
  (シェーンベルク派による室内楽編曲版)

2.ビゼー:組曲「アルルの女」より抜粋
  (室内楽編曲版)

3.フォーレ:「優しい歌」
  (メゾソプラノ独唱に弦楽とピアノ伴奏版)

4.プーランク:「仮面舞踏会」

アンコール ビゼー:アルルの女より「メヌエット」

新年も間もない雪交じりのとても寒い土曜日午後、
大勢のお客様をお迎えして、華やかな公演がスタートしました。
トリフォニー小ホールは、舞台より楽屋や裏の方が広いくらい。
この充分なゆとりは、さすがです。備品はどれも管理が行き届き
録音設備もスタンウェイのピアノもとても良いコンディション
でした。ホール側のスタッフも大勢付い下さり、音響、照明、
楽器配置などにもきめ細やかに対応してくれました。
休憩時間には喫茶軽食もホール側がロビーで営業し、お客様を
もてなしてくれました。

こうやって、ライヴ・イマジン始まって以来の「特別公演」は、
多くのお客様の歓声と大きな拍手と共に無事に盛会のうち終える
ことが出来ました。お客様にも私達の熱い「特別」な想いが
伝わったものと確信しています。それまで張りつめていた
気持ちから解放され、出演者関係者全員が感無量の思いでした。

後日談となりますが、この本番から半年余り経った頃に
著作権協会から請求書が届きました。やはり「有料公演」による
副作用はこんなところにも現れました。
理不尽な思いを抱きながらも、また一つの勉強と割り切って
規定通り支払いを済ませました。

本当に大変でしたが、公演を乗り切れた経験は大きな一歩となり、
その後の飛躍への新たな自信となりました。



仮面チケット

アーカイヴ12 2009.1.24
ライヴ・イマジン7 特別公演「仮面舞踏会」
すみだトリフォニー小ホール

前回に引き続き、第2回目です。

2-楽譜・練習・雑用
楽譜入手も困難を極めました。パート譜が無いので、スコアから
各パートをスキャンし、それぞれが自分仕様に手作りしました。
全員参加が可能な日程調整、打楽器の運搬、広い練習会場など
初めての事ばかりでした。

友情出演してくれた知人のプロ奏者の体面のため、不本意ながらも
表向き有料公演に。初めてチケットというものを印刷屋に注文。
無料が原則のイマジン公演歴の中で、例外はこれ1回限りにしたい
という思いを新たにしました。やはりアマチュアという立ち位置を
見失うべきではないです。今まで足を運んで下さったお客様全員に
招待券を発送し、事情説明を添えてご理解頂けるよう祈りました。

このブログ掲載にあたり、過去の記録を見直すと、
メンバーへの同報メールだけでも60通を越えていました。
1つの公演を本番まで運営し、多くの人達を導いていくには、
大変な体力気力が必要な事を痛感しました。
そこまでしても「この音楽を演奏したい」という強い気持ちが
変わることはありませんでした。

仮面舞踏会
アーカイヴ12 2009.1.24
ライヴ・イマジン7 特別公演「仮面舞踏会」
すみだトリフォニー小ホール

この公演は、イマジンヒストリーの中でもひとつの節目となった
文字通り「特別公演」でした。3回に分けて書きます。

1 会場・演奏者
公演の1年前、念願叶って、すみだトリフォニー小ホールの抽選に
当たりました!ここは公共のホールでも区民と区外の差が無く、
誰でも申し込みが出来る数少ない会場です。その上、新日フィルの
お膝元というだけあって、運営管理も行き届いた素晴らしい会場、
しかも安い!それだけに、人気は抜群です。土日祝日は、
1年先の予約に7~8倍の激戦状態でした。
ビギナーズラックというのでしょうか?初めての抽選会参加にも
かかわらず、見事に3番クジを引き、意気揚々と申し込み手続きを
しました。

書類の記入にあたり、この絶好の機会に長年温めていた曲
「仮面舞踏会」を是非実現させたいと思い立ちました。
仮面舞踏会といえば、ハチャトゥリアンが有名ですが、
プーランクの作品にも抜群に楽しい曲があります。世俗カンタータ
という副題がついていますが、マックス・ジャコブの摩訶不思議な
詩を中心に展開されるプーランク独特の諧謔性にあふれる作品です。

バリトン歌手の他にフルート、クラリネット、オーボエ、バソン、
コルネットの管楽器、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽器、
12種類の打楽器を操る奏者とピアノという編成でした。私達は、
オーケストラに所属しているわけではないので、これだけ多岐に
わたる演奏者を集めるだけでも気が遠くなるほどです。
知人友人やツテ・コネ、そしてネットも駆使して、ようやく
メンバーが決まりました。最後まで難航した打楽器奏者が
決まった時には、やっと実現への第一歩を踏み出した!
という実感を得ました。


カーゾンの488
【ユニヴァーサル UCCD4415/6 】
クリフォード・カーゾン(ピアノ)
イシュトヴァン・ケルテス指揮 ロンドン交響楽団

個性的なホロヴィッツに続いて、オーソドックスなカーゾンを
聴きました。モーツァルトの演奏は本当に難しいと思います。
何かやろうとすればするほど、作曲者本人との才能の隔たりが
顕れてしまうのか、どんどん遠くに逃げていく感じがします。
何もしないのか?まさか、何もしなくていいわけがなくて・・
結局どうしたらいいのかわからなくなってしまいます。
ライヴ・イマジン15は初めてモーツァルトだけでプログラムを
組んでみた大胆なものですが、生涯、作品、手紙、旅など
あらゆる角度から研究され論じられてきた大天才の音楽。
ピアノ協奏曲も名曲がたくさんあるけれど、23番イ長調は特に
人気のある作品で、やはり2楽章のせつなさや侘しさのモノローグが
日本人にぴったりなのかもしれません。今回はこれをオーケストラ部分を
フルートと弦楽四重奏に編曲した特別な版で演奏します。
クリフォード・カーゾンはイギリスを代表する大ピアニストです。
なぜか日本ではあまり人気がありませんが、亡くなって30年もたつのに
今だにイギリス人にとっては世界最高のピアニスト。まるで慈しむように
モーツァルトの音符を転がしていきます。何の気負いもなく、優しく、
そして雲の切れ目から一筋の光が見え隠れします。
第二楽章も短調に溺れることなく淡々と進められ、あるべき音が
そこにありました。立派に鳴ったオケ共々モーツァルトのアレグロの
爽快さは三楽章で十分に味わえます。
やはり規範となる演奏の一つだと思います。

ホロヴィッツのK488
【DG 423287 】
ウラディミール・ホロヴィッツ(ピアノ)
カルロ・マリア・ジュリーに指揮 ミラノ・スカラ座管弦楽団

モーツァルトのピアノ協奏曲の中でもとびきり人気のあるのが23番K488。
ホロヴィッツが録音した唯一のモーツァルトの協奏曲ですが、
あえてここで取り上げたのはカデンツァにモーツァルトの自作を弾かずに
ブゾーニ版を使用しているから。あらら、耳慣れないカデンツァに
耳を奪われますが、ホロヴィッツはモーツァルトのものは
良くないと思っていたようです。演奏の特徴は1、2楽章は
他のピアニストより速く、3楽章は普通です。有名な2楽章については、
こんなことも言っています。「この楽章は皆遅く弾きすぎます。
形式は舞曲のシシリアーノです。この楽章は葬送歌ではありません。
やや軽快な歌です。私はこの快活さを取り戻したいのです」
事実、そのような演奏になっていますが、こうしたことで
センチメンタルを排して古典協奏曲としての本来の構成が
くっきりと見えてきます。さて、どう取り組むべきか・・
イマジン15で演奏します。


yatchan2003

Author:yatchan2003
2003年から活動開始。
音楽への想いを伝えたい!
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