FC2ブログ
2011 / 09
≪ 2011 / 08 - - - - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 - 2011 / 10 ≫

ブログ用ペライア
【SONY CLASSICAL SK93043 】
マレイ・ペライア

ピアニストから指揮者に転身するした人でアシュケナージ、
バレンボイムのように成功した人も沢山います。このところ指の
不調に泣かされてきた、ペライアですが、ここではとうとう棒を
取り出しました。ベートーヴェンの後期の四重奏曲Op.127を
弦楽合奏でやっています。これはこれでカルテットで聴くよりも
ベースが加わったせいかグランドマナーになっていてとても面白く
聴くことが出来ました。第三楽章のスケルツォ楽章なんかは
シンフォニックで第九のスケルツォを彷彿させます。
またここではピアノソナタのOp.101をカップリングしていますが、
ペライアが編集とフィンガリングを担当している来年(2012年)
に完成予定のHenle版による演奏とのことです。この曲に限らず
まずどんな演奏を聴いてみても「はずれ」のなかったピアニスト
ですが、このところの充実ぶりは全く余人をもって替え難いものが
あります。当然このベートーヴェンのソナタにしても
ダイナミックの大きさや音色の使い分けなど完成された基本技巧を
ベースに大変な美しい演奏がくりひろげられます。一例として
第二楽章のマーチにある小さな音でのきらめき、降り注ぐ音符たち。
それでいて音楽の根幹はしっかり太い。大器は晩成するという
言葉はペライアのためにありました。





スポンサーサイト

2011年9月23日(金祝) ライヴ・イマジン15 
オールモーツァルトプログラム
渋谷区立文化総合センター大和田「伝承ホール」

猛暑が和らぎ、台風一過のさわやかな秋晴れの祝日、
「ライヴ・イマジン15」公演が開催されました。
会場は昨年11月オープン、渋谷駅から徒歩5分という
好立地の「渋谷区立文化総合センター大和田」。
「伝承ホール」と言う名前の通り、花道や松の木の背景もある
ホール。ホワイエには千住博の大きな日本画が展示され、
和風の雰囲気ですが伝統芸能の公演以外の時は通常のホールと同じです。
客席
今迄にイマジンではブラームス、シューマンと特集を行って
きましたが、この「オールモーツァルトプログラム」で、
いよいよ天才モーツァルトに挑戦という意気込みがありました。
開場1時間前から入場待ちのお客様がホワイエにちらほら。
会場ドアを開ける直前には行列が出来ていました。

ホルン5-1
1曲目は、ホルン五重奏曲 KV407。
ホルンの名手の為に書かれただけあって、ハンドストッピングの
究極の熟練さを要求される難曲。この曲の弦楽はヴァイオリン1人に
ヴィオラ2人、チェロ1人という中音域に厚みを置いた編成で
落ち着いた響きを添えています。
ほるん5-2
普段はオーケストラの一員として聞く機会が多いホルンですが
独奏楽器としての素晴らしさを味わう機会となりました。
ホルン奏者の鮮やかな技巧、歌うような美しい音色に
感激のため息がもれました。


2曲目は、ピアノ協奏曲第23番KV488
モーツァルトの数ある協奏曲の中でも絶大な人気を誇る曲。
長年温めていたものであり、以前にお客様からのリクエストも
頂いていたものでした。のびやかな旋律の第一楽章には、
ホロヴィッツも弾いていたブゾーニ作曲のカデンツァをいれて
みました。有名な第2楽章では祈るような特別な思いを込めた演奏に
涙ぐむお客様も。一転して終楽章は明るく軽快なテンポで展開し、
オケとの絶妙な掛け合いで高揚のうちに、締めくくりました。
ぴあこん1
当初はオーケストラをフルート+弦楽四重奏という編成で
やってみましたが、響きが薄くなりがちなので、参加フルメンバーを
活用して8名が中央に置いたピアノを囲むような協奏曲の配置
となりました。
ぴあこん2
独奏者のオペラのような衣装も視覚的に華やさを
添えました。アンコールには、リスト編曲の「アヴェ・ヴェルム・
コルプス」をピアノソロで。

3曲目は、ディヴェルティメント 第17番 KV334
有名なメヌエットを第3楽章に置いた6つの楽章から成る長大な曲。
ディヴェルティメント1
弦楽四重奏に2つのホルンが加わる編成です。ディヴェルティメントは、
貴族の社交場での演奏の為に作られた音楽ですが、全曲を演奏される
機会は意外と少ないものです。第1ヴァイオリン奏者に
多くの旋律を委ね、協奏曲並みの役割をもたせています。
ディヴェルティメント2
第2楽章の唯一の短調での変奏、美しい旋律の第4番目の緩徐楽章、
爽快な終楽章・・とモーツァルトの色彩豊かなエッセンスが
詰め込まれた曲は公演を締めくくるにふさわしい名曲です。

アンコールは、全員の合奏で再び「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を。
ピアノ独奏とはまた違った豊かな響きを聞かせました。
アンコール

今回は、モーツァルトが皆から愛される人気の高い作曲家
であることを痛感しました。どの曲も完成された完璧なもの
であるだけに緊張感を常に持ち続けて臨むことを要求されました。
それだけに大きな達成感を得ることが出来てメンバー各自にとって
大きな収穫となりました。今までで一番良かった、という
お客様からのお褒め言葉を数多く戴き、大成功に終わった
コンサートを打上げの席で大いに歓びました。
集合

次回のライヴイマジンは、来年1月21日(土)
すみだトリフォニー小ホールで
ベートーヴェン弦楽トリオとモーツァルトのフルート四重奏曲、
ピアノ協奏曲第20番をフンメルの編曲版で予定しています。
どうぞお楽しみに。


縮小イマジン15葉書2

2011年9月23日(金祝)渋谷区文化総合センター大和田「伝承ホール」
オール モーツアルト プログラム
ホルン五重奏曲 変ホ長調 KV407
ピアノ協奏曲第23番 イ長調 KV488
ディヴェルティメント ニ長調 KV334


15回目の「ライヴ・イマジン」を盛会のうちに無事終えることが
出来ました。ご来場下さった皆様、どうもありがとうございました。
この公演については、追ってお知らせしますが、取り急ぎ
お礼を申し上げます。。

imajinn 14
アーカイヴ19  2011.4.30 旧奏楽堂
ライヴ・イマジン 15 六重奏の楽しみ

 
 3月11日の震災以来、本番会場である旧奏楽堂は無事だったものの、
公演の開催自体が危ぶまれる日々が続きました。今迄とは全く
違ったものに変わってしまった周囲の状況から、第1回目の全体練習が
中止になりました。プロの演奏会にも公演中止が相次ぐ中、
「とにかく集まろう!」と第2回目の練習でメンバー全員が顔を合わせて、
ようやく皆で音楽に向かう勇気が湧いてきました。自分達の出来ることを
精一杯やろう、という強い気持ちで前向きに取り組みました。
季節が移り変わるにつれて、問い合わせの連絡がどんどん増えました。
寒さが和らぎ、なんとか現実の生活が一段落して、少し明るい気持ちに
向かい始めた頃でした。

 ゴールデンウィークの初日、穏やかな春爛漫の日に本番を迎えました。
会場は、桜の花見シーズン後の上野公園内の旧奏楽堂。当日の
リハーサル中にも問い合わせの電話が入り、開場前に長い行列が
出来る様子に お客様の熱い思いが伝わってきて、嬉しさや期待、
そして緊張の高まりを覚えました。 過去最多の約220名のお客様を
お迎えして、熱気にあふれた会場での開演となりました。

1曲目 リヒャルト・シュトラウス作曲 カプリッチョ
弦楽六重奏での演奏は、伸びやかな弦の音色と響きに外の喧騒を忘れ、
美しい旋律に一気に引き込まれました。この編成でリヒャルトを
楽しめるのは演奏するものにとっても嬉しいことのようでした。
2曲目 ショパン・ピアノ協奏曲第2番
若き日のショパンの恋焦がれる想い、夢見るような、そして時には
切ない旋律で、私は1番よりもこちらのほうが好きです。
この2楽章はとにかく聴く人の心にグッと響くものがあります。
そしてアンケートにも「素晴らしかった」「感動して涙が出た」
そんな言葉を頂けたことが、とても嬉しかったです。私にとって
何よりのご褒美となりました。アンコールには、同じ時期に書かれた
ワルツOp.70-3を。
3曲目モーツァルト 協奏交響曲
六重奏版ということで各楽器が持ち味を活かして、華麗なソロと
アンサンブルの妙を聞かせました。だれが編曲したかわからない
ようですが、2楽章がまるでレクイエムのように響きました。
最後のアンコールには、ピアソラの「天使の死」を。
ピリッと凝縮されたタンゴは締めくくりにピッタリ。
やんや、やんやの大きな拍手を頂きました。
 
 公演中にも余震が何度かあり、ホールのシャンデリアが小刻みに
揺れる場面もありました。それでも大きな動揺も無く、演奏に意識を
集中されていたお客様に支えられて、メンバーもそれぞれの精一杯の
演奏をすることが出来ました。今迄に無い特別な状況においても
音楽は大きな力を持っていることを改めて実感しました。
 
 次回は、渋谷駅より徒歩5分、昨年11月オープンの
新しいホールから お届けします。「オールモーツァルトプログラム」
というタイトルで、いよいよ天才モーツァルトの世界に挑戦します。




ケネス・スミス

【ポリドール POCG-1715】ケネス・スミス(フルート)
ジュセッペ・シノポリ指揮 フィルハーモニア管弦楽団

華やいだ雰囲気と気品、モーツァルトの「フルートとハープの
ための協奏曲」は大好きな曲の一つです。日本ではフルートといえば
ランパルが横綱であって、独り勝ちをつづけていた頃の代表的な
録音にハープのリリー・ラスキーヌと共演したものがありました。
久しぶりに手にしたものは指揮がシノポリ(!)というだけで
興味を引くものでしたが、ソロをとっているケネス・スミスの
なんとも清々しい演奏に耳を奪われました。フィルハーモニアの
首席奏者だった時の録音ですが、ランパルの笛以上に表現したいことが
伝わってくるし、何より気品も感じます。こればかりは教えられて
できるものではありません。伝説的なホルン奏者、デニス・ブレインが
在籍していたこともあるこのオーケストラには本当に素晴らしい
プレーヤーがたちがいます。次の管楽器のための協奏交響曲も
マイケル・コリンズをはじめとするソロ奏者の上手さに舌を巻きます。
大満足の一枚でした。



ホルン五重奏曲
【ワーナーミュージック WPCS21063】
ベルリン・ゾリステン

イマジン15のプログラムの先頭にあるのが、
モーツァルトのホルン五重奏曲です。ヴァイオリン、ヴィオラ2台、
チェロとホルンという編成で、弦楽五重奏と同じくヴィオラが2台
ちゃんと使われていて思わずニヤリとしてしまいます。この当時の
モーツァルトにはホルンの達人がいたそうですが、誰もが知っている
お昼のホルン協奏曲ともども同じころに作曲されたようです。
大切なホルンの室内楽レパートリーですが、協奏曲風でホルンに
技巧を要求することと、ヴィオラ2台という編成のため、
プロ、アマを問わず演奏される機会は多くないようです。
20年前、ベルリンフィルハーモニー、時代はカラヤンからアバドへ
バトンが渡る頃、スーパーオーケストラもまだそのドイツ的な響きを
保っていました。そのトップ奏者たちによるこのCDはとても愉しい
ベートーヴェンのセプテットとの組み合わせです。ホルン五重奏は、
あのデニス・ブレインでさえちょっと危なっかしいところがあったのに、
滑らかに何の苦もなくホルンを操るヴラトコヴィッチの技術の確かさに
感動します。歌心にも溢れ2楽章のヴァイオリンとホルンの会話が
とても素敵で、ほかのメンバーともども太鼓判の演奏でした。


イマジン13
アーカイヴ18   2011.1.10 笹塚「ブルーT」
ライヴ・イマジン13 無礼講コンサート2

2011年最初のライヴ・イマジン13はホールから飛び出して、
笹塚にある中国茶のカフェ・レストラン「ブルーT」で
開催しました。今回は、発表会形式の「無礼講コンサート」で
17時から食事タイム、特製の無国籍料理のバイキングを
お客様とご一緒に。もうすでにワインを1本仕入れている
テーブルもあり、会場にはアルファ波が溢れていました。
18時、お皿も片づけられいよいよ演奏開始。ゆったりした
空間での食後の音楽は、素敵なデザートでしょうか。
最初に幹事があたためていたシューマンの「アダージョと
アレグロ」とF.A.E.ソナタの「インテルメッツオ」。
ディープな音楽世界に心地よいほろ酔い気分です。
次のW.A.モーツァルトのピアノ四重奏曲 第1番ト短調KV478は
迫力あるテーマで冒頭を飾り、夢みるような2楽章に続く、
有名なロンド主題も顔を出した3楽章は、まるで葉の上を
転がる水玉のように会場を包みました。今回は会場の
キャパもあり、お客様はすべて顔見知りで休憩時間も
穏やかに歓談。後半はスメタナのピアノトリオの思い入れの
こもったヴァイオリンのフレーズから始まりました。
悲しみを受け継がれた2楽章、哀愁の残る3楽章のドルチェと
ドラマチックな雰囲気に圧倒されました。図らずとも
モーツァルトと同じト短調は嬉しい偶然でした。
最後を飾るのは、ヴィルティオーゾ曲2つ。サン=サーンスの
「序奏とロンドカプリチオーソ」 Op.28とビゼー/サラサーテの
「カルメン幻想曲」Op.25でした。一気に弾ききる強靭な
精神力と前向きな姿勢に感嘆のまなざし。なんとアンコールに
クライスラー「美しきロスマリン」まで飛び出してお祭り気分
のうちに締めくくりました。終演後はそのまま会場で盛り上がり、
寒さを吹き飛ばす幸先のいい新しい年の船出でした。

コツァルスキ
【Marston 52063-2 】
ラウル・フォン・コツァルスキ(ピアノ)

コツァルスキは1885年に生まれたポーランドのピアニストです。
ふとしたきっかけで聴くことになったこのCDには本当に驚きました。
まだ知らないピアノの巨人がいたということもさることながら、
なによりその表現の深さ濃さにおいて。
「弟子から見たショパン―そのピアノ教育法と演奏美学」(音楽之友社刊)
という本にしばしば登場する最も有名なショパンの弟子カロル・ミクリに
7歳から10歳まで毎日2時間のレッスンで、ショパン直伝のピアノ奏法を
たたきこまれた、とありました。
ルバートの用い方、つまり左手が正確にリズムをとる一方、
右手が自由に表現をしていくという、本を読んだだけでは「そんなことが
できるのか?」と疑問は完全に消し飛びました。(コルトーはさすがに
やってみせますが)。これはフレージングがもちろん密接に絡むことですが、
現代のミスタッチがないのがいい演奏、というフレージングも何も無いもの
とは対極をなします。まさにこれは「ショパンが伝えたこと」だったのです!
いままでやっていたピアノを弾くという行為は、一体何だったんだろうと
自問するばかりです。ここに収められているワルツ、エチュード、ノクターン
は、どれひとつとってもあっという間に音楽そのものに引きこまれて
しまいます。ミクリのレッスンの最初の夏が終わったあと、「コツァルスキは
ヴィルティオーソではない、音楽家だ。いやそれ以上だ」、さらに
「アントン・ルービンシュタインがしたようにピアノを歌わせる。」という
ドレスデン・ツァイトゥンク誌に掲載された賛辞がそのまま現代に蘇りました。
後年、ドイツに移り住んでからは決して最高の状態を維持することは
敵わなかったようで、第一回のショパンコンクールにもかかわりませんでした。
しかしコツァルスキを聴かずしてショパンの演奏はないといっても
言いすぎだとは思いません。


yatchan2003

Author:yatchan2003
2003年から活動開始。
音楽への想いを伝えたい!
お客さまと共に楽しみたい♪
をモットーに進化中。