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2012 / 05
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プレヴィン
【BMG 09026 68062 2】
ラヴェル&ドビュッシー ピアノトリオ
アンドレ・プレヴィン(ピアノ)
ジュリー・ローゼンフェルト(ヴァイオリン)
ゲイリー・ホフマン(チェロ)

ライヴ・イマジン22 演奏曲目「ドビュッシー・ピアノトリオ」

アンドレ・プレヴィンがN響を指揮するようになってから
どれほど経つでしょう?もうかれこれ20年近くなるかもしれませんね。
欧米の超一流のオケを振っていた人なので、N響への客演はびっくり。
そして、その音楽マジックには楽員も脱帽したという伝説があるくらいです。
ジャズピアニストとしても活躍して、ミア・ファーロウや
アンネ・ゾフィー・ムターとの結婚などなど、女性遍歴もなかなかのものです。
こんなプレヴィンがピアニストとして気の合った仲間と室内楽の録音を
していますが、ドビュッシーのトリオを取り上げてくれているのが
嬉しいところです。この曲ははまだドビュッシーが18歳の時に
書かれたもので、発見され、編集されてHenle社から出版されたのが
1980年のことです。「こんなものはブラインドテストをされたら
誰も偉大なドビュッシーのものとは気づかない」とアメリカでの初演後
NYタイムスで酷評されたものでしたが、瑞々しい感性だけで書き上げられた
ひたすら美しい作品のどこが悪いのでしょう?
さて、プレヴィンのピアノからは「とにかくこの曲、俺好きだぜ」っていうのが
随所に感じられます。少々オーバーで大胆な味付けもしていますが、
それに呼応するおおらかなホフマンのチェロとよく歌うヴァイオリン。
じつにいいリラックスした雰囲気です。
音楽はこうじゃなくちゃいけないですね。自分が好きだからこそ、
心を込めて演奏できる、だからこそ。それが聴き手にもつたわる・・
まず、「好き」じゃなきゃ、愛情なんか注ぎ込めないもの。



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献呈
DVD【ファーストトレーディングFRT-259】
クラレンス・ブラウン製作監督 
キャザリン・ヘップバーン、ロバート・ウォーカー主演


映画「愛の調べ」はシューマン夫妻の伝記映画です。
クララ・シューマンに扮するキャサリン・ヘップバーン。
やはり本職ではないので、演技でなんとかしようというのには
無理がありましたが、それは音楽に関わっている人の意見かもしれません。
一般的にいうならば十分に通用する熱演です。この映画の中では
歌曲集「ミルテの花」の中の一つ、「献呈」が重要なモチーとして
使われています。まずこの映像でロベルトが「献呈」をピアノで弾きます。
その後、あるパーティーでクララもロベルトも同席する中、
リストが華やかな技巧をこらした編曲を行って自信満々に披露します。
しかしそれが気に入らないクララが音楽の本質を語りつつ弾いたのが
もう一つのこの映像です。名セリフだと思います。

実はこの3つのヴァージョンをアルトゥール・ルービンシュタインが
吹き替えで弾いています。自伝の中で3人のキャラクターを生かしながら
表現するのが難しかったけれど、とても楽しい経験だったというように
書いていますが、三人三様の表現はそのどれもが実に見事なものです。
これくらい自在に弾ける、そしてその上で「私」はこうやってこれを弾く
という意識を持って演奏する。プロ中のプロとは、このようなことを
指すのでしょう。「これしかできない、音にするのも精いっぱい」では、
まだ道は遠いですね。

アルトゥール
【BBC Legends BBCL4152】
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
カルロ・マリア・ジュリーニ(指揮) フィルハーモニア管弦楽団
ルドルフ・シュヴァルツ(指揮)BBC交響楽団

このブログに時々顔を出す、アルトゥール・ルービンシュタインの
ライヴ演奏の一つです。チャイコフスキーとシューマンという超有名曲の
カップリングでもあります。この演奏の何が素晴らしいかというと、
音楽そのものへの共感だと思います。ルービンシュタインの上に何かが
舞い降りた時に、その共感がストレートに私たちに届けられます。
チャイコフスキーは迫力満点に技巧を前面に立てた演奏が多いし、
事実それはそれで大興奮して引きずり込まれます。しかしこの演奏は
決してそのような力で押し切るようなものでなく、ただひたすら
音楽的であり、聴き終えたときの満足度はとても高いものがあります。
そしてシューマン。まるでピアノがオーケストラの一部かオーケストラが
ピアノの一部になったかのような一体感があります。
第三楽章の難しいオケとの掛け合いがこれほど一体となった例は
ほかにはありません。彼にとっては、やはり十八番にしていた一曲でもあり、
実際に舞い降りたものが何であったのか、それがミューズだということが
見えたのでした。久しぶりに渾身のライヴを聴いて感動で涙があふれました。
滅多にないことです。


陳さん
陳さんが逝去されました。ご冥福をお祈りします。
今朝の新聞の記事に、ほとんど言葉も出てこないくらいのショックを
受けました。初めて陳さんにお会いしたのは2004年のことで、
弟子をとらずに理想を追い求める孤高の魂がそこにはありました。
陳昌鉉さんこそは、私が生涯出会った最大の「天才」であり
最高の弦楽器製作者でした。そんな彼から学んだことは
「好奇心を持ち続けること」「人の話に熱心に耳を傾けること」
そして「謙虚たれ」ということでしょうか。
当時、私は使用中のチェロにパワー不足を感じたため新しい楽器を
探していましたが、巡り合ったのが陳さんの楽器でした。
輝かしい経歴と技術に裏打ちされたチェロはその年の弦楽器フェアに
出品するためのもので、ストラドをモデルにした美しい形と、
黄金色に輝くニス、そして成形の確かさから放たれる繊細かつ
パワフルな音はとても魅力的でした。そのデビューは第2回目の
ライヴ・イマジンでの「白鳥」でした。奥様とお祝いに会場へ
駆けつけてくれたこと、そしてまた来日したチェロ奏者の
スティーヴン・イッサーリスさんを終演後のサイン会の折に訪れたところ、
それまで椅子に座っていたイッサーリスさんが突然立ち上がり、
最大の敬意を示してくれたことに感動しました。
そして先日の第22回のコンサートまで、ライヴ・イマジンの発展は
このチェロとともに歩んでいます。
去年不注意からこの楽器に大怪我をさせてしまい、修理に4か月を
要しましたが完璧に直していただくことができ、
音色は少し変わってしまったものの私はこれからもこの楽器に
尊敬と誇りを持って演奏し続けます。そろそろ退院後初の調整に
お伺いしようとしていた矢先、訃報に驚きと深い哀しみにくれましたが、
今頃はきっと天上で生涯追い続けたストラディバリ氏と
目を輝かせて楽器論を語り尽くしているのではないでしょうか。
永遠の美しい響きを求めた同志として・・合掌。
(特別寄稿 by jn)


2集合
5月12日にライヴ・イマジン22の公演が無事終了しました。
今回は会場が手狭であったために、お客様を十分に
お呼び出来なかったことが悔やまれますが、ご報告させて頂きます。

あいさつ
初夏を思わせるような快晴の天候に恵まれ、いつもとは少し趣向を変えた
曲目でのプログラムは、「ドビュッシーからピアソラへ」ということで、
パリで教鞭をとっていたナディア・ブーランジェが介在した
音楽の歴史を意識しました。

子供の領分
第1曲目は、ピアノ独奏でドビュッシーの「子供の領分」。
愛娘シュウシュウの為にドビュッシーが愛情込めて作曲した短い6曲から
成るものです。会場のプレイエルという、ショパンが愛用したことで
知られるフランス製のピアノからは、ドビュッシーのエッセンスを
詰め込んだ色彩豊かな響きが会場を満たしました。

トリオ
続いて、同じドビュッシーのピアノ三重奏曲です。
あまり演奏される機会のない曲ですが、若き日の煌めきを感じさせる
美しい旋律、独特の和声が三人三様で奏でられ、夢見るような雰囲気を
醸し出します。18歳の青年はその先に何を見ていたのでしょう。

休憩時間には、演奏者とお客様で和やかな会話は弾んで、
サロンならではの穏やかな光景も見られました。

後半は、ピアソラの作品を。
前半は女性2人が爽やかなブルー系の衣装でしたが、後半は一転して
情熱的な赤系に衣装を変えて会場の空気を変えました。
ピアノ独奏で「南へ帰ろう」から始まり、派手なグリッサンドや
ピリッとした独特のタンゴのリズムに目が覚める思いでした。

タンゴの歴史
続いてタンゴの歴史より「カフェ1930」をヴァイオリンとピアノで
情感豊かに歌いあげます。

グランタンゴ
3曲目はチェロとピアノの為に作曲された「グランタンゴ」を。
3楽章構成の華やかな曲です。

アディオス2
4曲目からはコントラバスが加わり全員で「鮫」を。パンチの効いた
低音の上を技巧的なヴァイオリンが彩ります。

アディオス3
そしてプログラム最後にふさわしく、ピアソラが亡き父に捧げた
最大傑作であり大人気曲の「アディオス・ノニーノ」で締めくくりました。
カデンツァを思わせる長いピアノソロ、ヴァイオリンとチェロの美しい調べ、
雄弁なコントラバスが旋律を織りなして感動的な大団円でした。

アンコール
アンコールには、忘却という意味を持つ「オブリビオン」で
しっとりとした余韻を残しました。

次回の「ライヴ・イマジン23」は、10月6日(土)神楽坂の「トモノホール」にて。
ベートーヴェンのホルンソナタ、シューベルトのピアノ五重奏曲「鱒」他です。
どうぞお楽しみに。


2
いつも「ライヴ・イマジン」の公演のご来場頂き
ありがとうございます。
前回1月の公演の折に次回予告をしましたが、
今回の会場が小さく50名弱の定員が
出演者の関係者で満席になってしまいました。
そのため誠に残念ですが、この公演は非公開と
させて頂くことにしました。
間際になってのお知らせで大変申し訳ありませんが、
この場を借りてお詫びさせて下さい。
大変申し訳ありませんが、どうぞご了承頂けますよう
お願い申し上げます。

GENUIN GEN88126】
ルンゲくん
【GENUIN GEN88126】チェロ・タンゴ
エッカート・ルンゲ(チェロ) ジャック・アモン(ピアノ)

私のドイツ人のイメージは碧眼、金髪、長身、堅物、スマイルなし、
完全主義などなど、ちょっと近寄りがたい感じですが、
このチェロを弾いているルンゲ氏もまったくイメージ通り
と言っては失礼でしょうか・。ところがそのルンゲさん、
顔に似合わずタンゴにかけては右に出るものがいないくらい
素敵な演奏をします。アルテミス四重奏団のメンバーでもあり、
あのミュンヘンのコンクールで最上位を受賞した実力は折り紙つきで
それはそれでイメージ通りですが、とにかくアモン氏とのタンゴの演奏は
ときに、優しさや、ささやくようなピアニッシモ、くすぐったいような
ヴィヴラート、燃えるような情熱、ためいき、エロチックなグリッサンドなど、
すべてを表現してしまう幅広い表現力を持っています。
愛聴盤の一枚には「ジェラシー」などのタンゴのトラッドものから
ピアソラ作品まで、タンゴがぎっしり詰まっています。
「グラン・タンゴ」はピアソラがロストロポーヴィッチにささげた
チェロとピアノのためのオリジナル曲です。
ルンゲ=アモンのチェロプロジェクトの演奏はヨー・ヨー・マのものよりも
はるかに自由に羽ばたきますが、リベルタンゴの即興性よりも
しっかり書かれた譜面があるため、クラシカルなナンバーとして
じっくりと聴かせてくれています。
ピアソラがクラシックの基礎を勉強した人であったことを思い起こしました。

yatchan2003

Author:yatchan2003
2003年から活動開始。
音楽への想いを伝えたい!
お客さまと共に楽しみたい♪
をモットーに進化中。