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2015 / 02
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シューマン、チャイコ
【EMI 7243 5 57417 2 1】
シューマン、チャイコフスキー ピアノ協奏曲
ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
セルジュ・チェリビダッケ指揮 
ミュンヘン・フィルハーモニカー

1991年、ミュンヘンでのライヴ・レコーディングですが、
さすがにバレンボイムもこの2つの協奏曲となると
指揮を兼ねるということはしていません。
音、音符を大切にする演奏家二人ががっちりと組んだ印象。
シューマンはバレンボイムの打鍵の力強さから男性的で
さらにチェリビダッケのタクトもまったく隙のない、
大変スケールの大きな演奏となっています。
これぞ、プロ。その緊張感と迫力に圧倒されてしまいました。
ただ好きか嫌いかを言うなら、こんなにテンポがゆっくりした
重い演奏は好きになれません。
これがブラームスならわかるけれど、シューマンの協奏曲には
もっと「軽さ」もあるように思います。実際に、魅力的な3楽章は
踊りたつようなリズムがもたついていてとても踊れませんでした。
すみません、巨匠たちに盾突くようで・・
チャイコフスキーについてもギリギリの遅いテンポ設定に
ちょっとついていけないところもあるものの、基本的な
音楽の姿勢は変わらず、ゴージャスな演奏が繰り広げられます。
この曲についてはもっとバリバリとした弾き方もあるでしょうけれど、
やはり技巧よりは音楽が前面に立っているので熱狂よりは
感動が先に。でも推進力がやっぱり重すぎてちょっと。
それにしてもバレンボイム、指揮、ピアノという二股をかけながら、
いったいどこでどう練習しているんだろう?という素朴な疑問を
持ちましたが、そんなことを思うことそのものが
アマチュアなのかもしれません。



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ピエタ
【ポプラ社文庫】
「ピエタ」  大島真寿美著

赤毛の司祭・ヴィヴァルディがでてくるので思わず手をのばしました。
ヴィヴァルディが孤児院(ピエタ)で音楽を教え、作曲をしていたのは
知っていましたが、ウィーンで亡くなったのは知りませんでした。
その後彼の音楽は音楽史の中から消え去り(この本の中にも
すでにその予兆がみえます)、20世紀もなかばになってから
ミュンヒンガーとかイ・ムジチの「四季」が大ベストセラーとなって
復活します。この本の中ではそのヴィヴァルディ先生は
「思い出」としか出て来ませんが、ピエタを中心にした人たちの
それぞれの生き様がヴィヴァルディ先生の「なくなった楽譜」
をめぐるミステリアスなキーを中心にして展開します。
なぜ彼がウィーンへ行かねばならなかったのかは
もっと知りたいところですが、読了後はさわやかな気持ちに
なれました。それはヴィヴァルディをめぐる人間模様が、
音楽そのもの、ヴァイオリンの演奏そのものを
題材としなかったのが却ってよかった。
であれば、彩としてもうすこし美しき水の都、
ヴェネツィアそのものの描写があればもっとよかったのに
と思いました。2012年本屋大賞第三位というオビが
ついています。第三位というところがはやり微妙な感じかな。


むすのイゴール
【newton 8802062】
ストラヴィンスキー ピアノとヴァイオリンのための作品集
イザベル・ファン・クーレン(ヴァイオリン) 
オッリ・ムソトネン(ヴァイオリン)

ムストネンは何度かこのブログに登場しています。
それほど魅力的で輝いているから、それしかありません。
この録音ではピアノが完全に主導していています。
音のないところ、間とかブレスとか言われるようなものも含め、
そこに入っている音楽のすごいこと。そこにあるべき音たちの
立ち上がり、才能とはこの事と見つけたり、といいたくなります。
このピアノに比べるといささかヴァイオリンは平凡に
聴こえてしまいますが、実は全く隙のない演奏で、
ここまで二重奏が一体となったものは聴いたことがないくらい。
ストラヴィンスキーはロクなメロディーが書けないんだ、とは
親友アルトゥール・ルービンシュタインの指摘ですが、
「イタリア組曲」のような親しみのあるメロディーは
やはりペルゴレージのものでした。(笑)
「ペトルーシュカ」の「ロシアの踊り」は民謡ですし。
それにしてもピアノでばかり聴いているこの曲が
ヴァイオリンとのデュオになるとさらに表現に奥行きがあり、
気が利いていて面白いんでしょう!
メロディーは音楽の命(そんなことはないのですが、そうだと
言いたくありませんか?)。あの偉大な「春の祭典」を作った人が・・・
なんとも微笑ましい感じがしてしまいます。
「ディベルティメント」は先にシャネルでのYCAのコンサートで
聴いたもの。まるで違う曲に聴こえてしまいました。
というわけで、このコンビによるこの作品集は
大成功をおさめています。最高の音楽的な感興が
そこにあると言っても言い過ぎではありません。



むすむす
【DECCA 433 055-2】
ショスタコヴィッチ 24の前奏曲集 Op.34
アルカン 25の前奏曲集 Op.31
オッリ・ムストネン(ピアノ)

掛け値なしの見事な演奏です。ムストネンは今年47歳。
演奏家として円熟の時を迎えているはずです。
一方このCDの録音は若干まだ24歳のときのものです。
正直なところ私はこの録音を聴くまでショスタコヴィッチの前奏曲集を
知らなかったのですが、それほど難しい技巧は必要のない
ショスタコらしいメロディーとハーモニーが散りばめられた曲集です。
決して複雑ではないし、感性に優れた奏者であれば結構
向いているかもしれないとも思えます。ただ、これは
ムストネンだからこそ、という見方の方が正しいのでしょう。
実際、よくこの譜面からこの響きを取り出すことが出来るものだ、
と感心しきり。ムストネンは大変個性の強いピアニストなので
ベートーヴェンとかショパンになると少し好みが分かれそうですが、
クリスタルな響きと相まってその個性はショスタコとの相性は
抜群でした。もう一曲、19世紀のヴィルティオーゾピアニストの一人、
フランスのアルカンについても恐ろしいピアノ曲をたくさん書いた人、
くらいの印象がなかったのですが、ムストネンの手にかかると、
これまた一級品のピアノ曲に聴こえるので不思議なものです。
こういうのを錬金術と言うのだと改めて実感しました。




yatchan2003

Author:yatchan2003
2003年から活動開始。
音楽への想いを伝えたい!
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