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2017 / 07
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シフ
【ECM 476691】
J.S.バッハ 「パルティータ」全曲
アンドラ―シュ・シフ(ピアノ)

ピアノでバッハを弾く人は限られますが、その代表がシフ。
若かりし頃に録音したものが沢山ありましたが、ふたたび、
ECMからバッハをリリースしています。巨匠の域にある
ピアニズムはこのバッハでもしっかりとした意思が感じられ、
ライヴの高揚感もともなって大変な名演となりました。
曲によっては愛でるように、慈しむように。
ただ全編にわたって繰り広げられる対位法の処理は
見事に複数の声部を弾き分けて、その上に立っての
感情移入であり、これはもうたまりません。
こういう演奏が遺されてしまうと続く人たちにいいお手本に
なりますが、越えなければならないとするととてつもなく
高い壁となって聳えます。録音の功罪・とまで
言ってもいいのかもしれません。
それほどまでの高みに達したバッハ。
たとえボリュームを絞って流していてもいつの間にか
耳はそっちにひっぱられてしまいました。
第一番なんかも有名なリパッティの演奏がまだまだ
青っぽくきこえてしまったのには我ながら驚きました。



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ブフビンダー
【SONY 88883745212】
ベートーヴェン ピアノ協奏曲全集
ルドルフ・ブフビンダ―(ピアノ&指揮)
ウィーン・フィルハーモニカー

ベートーヴェンが行った初演では指揮者なしで弾き振りだった
と伝えられています。このスタイルで録音を遺しているのは
ベルリン・フィルとバレンボイムくらいではないでしょうか?
そのなかにブフビンダ―が名乗りを上げ、しかもオケが
ウィーン・フィルというなんとも食指をそそられる録音が
リリースされました。ライヴ録音です。さっそく「皇帝」。
最初のカデンツァのピアノの音色の美しさに
まず引き込まれます。どこにもデータはありませんが、
おそらくベーゼンドルファーのインペリアル。
ただブフビンダ―のピアノはアーティキュレーションとか、
強弱の指定をきちんと守っていません。
本場のピアノ弾きであれば許されるということは決してないはず。
これは日本人の日本語が必ずしも正しくないのと同じことかな。
となると本業がこんな状態ですから、オケのほうも勝手気まま。
ウィーン・フィルらしいとても美しい瞬間もあるのですがそれだけ。
前後のつながりが希薄なので散漫な印象になってしまいます。
古い録音ですがギーゼキングとカラヤンの演奏ではここにないもの、
そして本来「あるべきもの」がきっちりと整理されて、
心地よい緊張感で迫ります。せっかくのウィーン・フィルという
かけがえのないオケなのに、この結果には肩すかしを食って
しまいました。一流の演奏家は作曲者の意図を正しく伝える使命を
負っています。その意味ではがっかりしてしまいました。




メルのチャイコン
【BBC music MM258】
チャイコフスキー: ピアノ協奏曲第一番 変ロ短調 Op.23
組曲第三番 ト長調 Op.55
アレクサンドル・メルニコフ(ピアノ)
アレクサンダー・ティモフ指揮 BBCウェールズ・ナショナル・オーケストラほか

若いメル
若きメルニコフです!2003年のライヴ・レコーディングですから
今から12年前のこと。メルニコフは30歳。
快進撃が始まるころの録音です。最近では来日の回数も多く、
キャリアの絶頂じゃないかと思えるような見事な演奏を
繰り広げています。このCDはBBCmusicという雑誌の付録の
一枚のようで、BBCが録音、放送したものながら、
おまけとあなどることなかれ、重心の座った見事な
チャイコフスキーを演奏しています。特別オーケストラが
上手いわけではなくても、音楽を楽しみながら木管ソロに
チャーミングに寄り添ったかとおもうと、カデンツァでは技巧を
見せつけて、献呈されたニコライ・ルービンシュタインに
拒絶されてしまったチャイコフスキーのこのスゴ曲を遊び、
楽しめるほどに。こうなってくるとハラハラドキドキしないで
美しい旋律、ハーモニーを存分に満喫できました。



リサ
【SONY 88697334002】
ベートーヴェン・ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
Tsintsadze Miniatures
リサ・バティアシヴィリ(ヴァイオリン&指揮)
ドイツ・カンマ―フィルハーモニー・ブレーメン

バティアシヴィリ、っていう舌を噛みそうな名前はどこかで・・
そういえばアニアシヴィリというバレリーナ、
そしてブニアティシヴィリというピアニストも・そうあのカティアです。
みんなグルジア出身です。覚えにくいな、などと
言っていられないくらい大活躍のカティアですが
リサはどうでしょう?こちらも世評高く、この録音では
ベートーヴェンのコンチェルトで指揮までしています。
ピアニストがベートーヴェンのコンチェルトを指揮して、
というのも稀ですがヴァイオリニストが弾き振りをするというのは
聴いたことがありません。しかもまだ若い女性です。
いろいろな楽しみがありましたが、オケは小編成で
きびきびしているし、ティンパ二もバシッと決まり、低音も
ゴウゴウと凄みます。ヴァイオリンは安定した技巧で
作為に走らず自然に音楽が流れるさまはなかなか
気持ちがいいものがあります。特別な個性は感じないまでも、
三楽章のカデンツァの緊張感あふれる表現は十分に
引き付けられるものがあります。
まさに今が旬のヴァイオリン。これからに期待しましょう。


yatchan2003

Author:yatchan2003
2003年から活動開始。
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