2017/03/25 23:24:52

都響メンバーによる室内楽
2017.3.25 [土]東京文化会館 小ホール
ヴァイオリン:四方恭子、双紙正哉、吉岡麻貴子、渡邉ゆづき
ヴィオラ:鈴木 学、村田恵子 チェロ:田中雅弘
コントラバス:池松 宏 ギター:鈴木大介
・シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D.821
(ヴィオラ&ギター版)
・ナイクルグ:ギターと弦楽四重奏のためのアセキアス
・メンデルスゾーン:弦楽八重奏曲 変ホ長調 op.20
この日の目的はコントラバス入りのオクテット。
しかも池松さんがコントラバスで。まずそのオクテットから。
コントラバスが入ることで重心がぐっと下がりアンサンブルの
安定感がぐっと増します。第2チェロのパートをコントラバスで
弾くことは響きの拡がりと全体をうまく支えられるので、
チェロよりいいのではないか、という池松さんの言葉にある通り、
この曲がよりスケールを増して迫ってきました。
これは何を隠そう、「ライヴ・イマジン39」でやります。
池松さんは涼しい顔で難しいパッセージをグイグイと
弾いていましたが、39で参加予定のコントラバスのSさんは
一番聴いてほしい人でした。帰り道、なんと電車に乗るとき
目の前に本人が!?やはり直前にオクテットがあるのをみつけて
飛んできたとのこと。曲に対する気持ちが一つになる瞬間。
吉兆、いい演奏ができそうです。
鈴木学さんと鈴木大介さん。鈴木コンビのアルペジョーネも
よく知った曲でチェロとピアノでやったこともあり、
こんなフォーマットで聴けるのは貴重でした。
歌心豊かなヴィオラに寄り添うギター。
ただギターはやはりメロディーを振られるとどうしても
楽器の特性上、無理もありそう。
一方、ナイクルグの作品は初めて聴くものでしたが
ギターがカルテットを終始リードし、
中南米の印象を与えるもの。ただ名曲二つの間に
持ってくるものとしては、少々力不足か。
ち密なアンサンブルだけでは救えないものもありそうです。
(特別寄稿・J.N)
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