2018/08/09 15:22:03

【キング KICC2205】
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ(K305,K380,K301,K377,K526)
ヨーゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)アンドール・フォルデス(ピアノ)
シゲティ51歳の時の録音(1943年、ニューヨーク)です。
録音は戦中ということもあり、条件は良くなかったと思います。
ただ、このCDの復刻は鑑賞するのには十分音楽的な
クオリティが維持されているだけでなく、極上の音楽を
提供しています。ヴァイオリンはとにかく自己主張が
しっかりしているけれど、それはとてもモーツァルトの音楽に
寄り添ったもので、いつまでも聴いていたい、
ああ、これが終わらないでほしいと思ってしまいます。
フォルデスのピアノもしっかりとヴァイオリンに
寄り添うだけでなく、よく聞くとチャン言うべきことは言っている。
ヴァイオリンを立て、寄り添うことで音楽的な達成をしている。
本当は音楽的な主役はヴァイオリニストではなく、
ピアニストのはずですがあまりそうしてしまうと、なんか
つまらなくなってしまう。美しさに背を向ける、
中身を抉り出すシゲティ。並みの作曲家の作品だったら
演奏者に支配されてしまうところ。さすがにモーツァルトです。
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